本調査の目的と活用について
我が国の高品質で多様性に富んだ花きは、世界から注目を集めており、欧米諸国だけでなく近年著しい経済発展を遂げるアジア近隣諸国においてもニーズが高まりつつります。
一方で、これまで国内だけでの販売を主眼として取り組んできた日本産切り花は、輸出の実績に乏しく、特に流通面で多くの課題があり、これに起因し高すぎる輸送コストの問題が海外での日本産切り花の単価を押し上げ、結果として日本産切り花の競争力の低下を招いているのが現状です。
このような背景から、「平成21年度農林水産物等輸出促進支援事業(農林水産物等輸出課題解決対策)」により、学識経験者や輸出実践者等の協力を得て、効果的な輸送方法についての検討を行い、輸送シミュレーションの結果を踏まえ切り花輸出における効果的な輸送方法について取りまとめたところです。
なお、本調査結果は、今回の調査を行った際に得られた数値等であり、季節、気候、梱包場所、産地、品種等の様々な要因により、変化するものと考えられ、すべてのケースに適用できるものではないが、今後、輸出を行う際の判断基準とし参考にしていただき、幅広く活用されることを期待しております。
- 概要編と事例編の2部構成になっています。
- 概要編は、日本産切り花輸出の現状と課題、切り花鮮度保持の基礎知識、コスト削減の取り組みについて掲載しています。輸出を取り組むうえで、基礎的な情報を取りまとめています。特に鮮度保持に関する基礎知識については、輸出のみならず幅広い場面で利用できます。
- 事例編は、梱包テストの結果を品目別に掲載しています。これらの結果は、今回の調査を行った際に得られた数値等であり、季節、気候、梱包場所、産地、品種等の様々な要因により、変化するものと考えられ、すべてのケースに適用できるものではありませんが、今後、輸出を行う際の判断基準としての参考としてください。なお、この調査結果はあくまで事例の一例でありますので、実効性を保証するものではありません。
- 本調査結果は平成22年3月発行であり、掲載されている資料・データ等はこの時点でのものとなりますのでご留意ください。
本報告書は、農林水産省大臣官房国際部貿易関税チーム輸出促進室の補助事業により、財団法人日本花普及センターが実施したものであり、本報告書の執筆の責任は、財団法人日本花普及センターにあります。
もくじ
Ⅰ.概要編切り花梱包の基本的な手法、考え方等 1.日本産切り花輸出における現状と課題について (1)なぜ切り花輸出か? 2.切り花の鮮度保持について (1)切り花の鮮度保持の基本概念 3.輸送コストの改善に関する取り組み (1)輸送コストの削減の必要性について |
Ⅱ.事例編~調査結果に基づく品目別の事例~ 1.調査の手法について (1)実証調査の前提について 2.近隣アジア諸国(想定国:香港)を想定した品目別結果 (1)グロリオサ 3.遠距離欧米地区(想定国:アメリカ・ニューヨーク)を想定した品目別結果 (1)グロリオサ 4.海上便(想定国:香港)を想定した品目別結果 (1)調査区分 |
その他検討委員名簿事業実施者 |
ダウンロードⅠ.概要編~調査結果に基づく品目別の事例(2.73MB)Ⅱ.事例編~調査結果に基づく品目別の事例(6.81MB)巻頭 カラーページ(3.91MB) |